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敦煌文化IN日本特別講座『世界の敦煌』大阪で成功裏に開催
2022-07-26 08:18

7月20日、中国駐大阪総領事館は甘粛省人民政府外事弁公室、敦煌研究院、敦煌市人民政府と共同で、オンラインとオフラインのハイブリッド形式で、敦煌文化グローバルリンク――IN日本特別講座『世界の敦煌』を開催した。同講座は、敦煌研究院党委員会書記で研究員の趙声良氏を講師に迎え、中国駐大阪総領事館の会場には、平山郁夫美術館の平山助成館長、大阪市立東洋陶磁美術館の小林仁氏、大阪市立美術館の齋藤龍一氏、国立民族博物館の末森薫氏、京都大学の檜山智美氏、大手前大学の山口正晃氏、白鶴美術館の田林啓氏、大和文華館の瀧朝子氏ら敦煌文化研究に関わりのある8名の日本の専門家がゲストとして出席し、中日両国から計200人以上が参加した。

薛剣総領事は、挨拶の中で次のように述べた。敦煌は中国文化における輝かしい宝石であり、中国と西洋文明の交流・学び合いの結晶であり、中国文化の自信・開放・包容の特質を十分に体現するものである。1900年6月22日、敦煌莫高窟の蔵経洞が数百年の時を経て偶然発見されたものの、当時の中国は長い戦乱により国力が衰え、極度の貧困状態に陥っていた。そのような状況下で、敦煌の文化財が世界各地に散らばり、多くの国の学者が直接敦煌に触れる機会を得たことで、「敦煌学」は世界中で少しずつ形成され発展し今に至る。

中国政府は一貫して敦煌文化の保護・発掘・継承・利用を大変重視してきた。新中国の成立後は、敦煌莫高窟の修復と補強を絶えず強化し、数多くの洞窟、壁画、塑像を風化や崩落の危険から救ってきた。1961年、莫高窟は第1期全国重点文物保護単位に指定された。2019年8月、習近平主席が敦煌の視察・調査を行った際にも、莫高窟の保護、敦煌文化の継承は、中華民族が世界文明の進歩のために負うべき責任だと強調している。その後、敦煌市政府と敦煌研究院は、敦煌文化の保護・継承などの方面において多くの効果的で創意工夫に富んだ取り組みを展開してきた。

中日国交正常化50年の両国関係の発展を振り返れば、敦煌と日本は深い絆で結ばれており、敦煌は中日友好の「聖地」とも言える。長きに渡り、日本の政府や関係大学、研究機関や専門家が様々な角度や方法で敦煌文化の保護や発掘を支えてくれている。中でも日本の著名画家で日中友好協会元会長でもあった故平山郁夫先生の貢献には突出したものがある。中国の政府と国民は、日本からの貴重な支援と協力を評価し、次の50年も双方が引き続きこの友好の伝統を発揚し、ともに敦煌文化の保護・研究を推し進め、新しい成果を収めることを願っている。

敦煌市委員会副書記兼市長の朱建軍氏は敦煌市についての紹介の中で、敦煌市は1994年から日本の臼杵市、鎌倉市、日光市と友好都市提携を結んでおり、近年はシルクロード(敦煌)国際文化博覧会、東アジア文化都市などの文化交流プラットフォームをベースに、経済・観光・文化など多面的で幅広い実務交流や協力を展開してきたと述べた。また、中日国交正常化50周年の今年は、『世界の敦煌』特別講座を通じて、互いにオンライン上で集まり、友情を語らい、協力を促進することで、双方の光り輝く友情を花開かせたいと示した。

趙声良氏は『世界の敦煌』特別講座を日本語で行い、敦煌石窟の建筑、彩塑、壁画などから、敦煌文化が持つ東西文明の交流・融合・発展の輝かしい成果を解析し、次のように述べた。100年以上の発展を経て、今日では世界20カ国以上に敦煌学や関連分野の研究を行っている学者がいる。敦煌学は中国と海外が文化学術交流を展開し、そこに含まれる人類の哲学的思想や文化的価値を発掘するための重要な内容にもなっている。長年にわたり、敦煌研究院は米国、日本、英国など海外の研究機関や大学との共同研究や保護プロジェクトを多数行ってきた。中でも日本の学者との交流・協力は深く長く続いており、大きな成果を収めている。今後も日本各界とのつながりを維持・拡大し、敦煌文化遺産の保護と研究をさらに推し進めていきたい。

講座終了後、中国駐大阪総領事館はオンライン視聴者との交流を設け、講座でも取り上げられた蔵経洞発見の年、196窟の労度叉闘聖変、鹿王本生の物語についての懸賞クイズを行い、講座に興を添え、多くの視聴者が関連の話題について、熱い議論を繰り広げた。

全体の締め括りとして、総領事館会場のゲストは趙氏と自由に交流・討論を行った。今回のイベントは、日本の人々に独特の風格を持つ輝かしい敦煌文化を理解してもらう貴重な機会となった。人々は敦煌の美しさに感動し、敦煌の魅力に圧倒される。今後、敦煌文化が実物展示や学術交流など様々な方法を通じて、もっと日本で親しまれ、新時代の中日友好の重要な文化的絆・架け橋となることを願い、コロナ収束後には自ら敦煌を訪れて交流したい等、様々な声が上がった。

 
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