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中日フェリー「新鑑真」新造船プロジェクト契約調印式における 薛剣総領事の挨拶
2022-08-26 18:01

尊敬する赤松秀一総領事、丸山順也局長、長谷川憲孝局長、村上光一社長、辜忠東副総経理、李百安副総経理、黄小文副総経理、そして中国と日本の友人の皆様:

  こんにちは。中国駐大阪総領事の薛剣です。本日は中日フェリーの新造船プロジェクトの調印式に出席させていただき、大変光栄に思っております。まず、中国駐大阪総領事館を代表致しまして、心よりお祝いを申し上げるとともに、長年にわたり、中日友好交流及び鑑真号の運営を支援してきた各業界の友人様に心より感謝したいと思います。

  鑑真号といえば、私本人がまだ乗船したことはありませんが、ずっと前から逸話をたくさん聞いてきました。とても知名度が高いと言えます。国交正常化以後、中日間初の貨客船定期便として、中日双方から出資し、鑑真和上で名付けられた船は1985年から40年近く運航してきました。二世代の発展を経て、鑑真号は大阪、神戸、上海の間の旅客や物資の輸送に専念し、中日交流において特別な役割を果たし、多くの感動的な物語を残しました。両国の人々、特に若者たちが情熱と夢を持って、鑑真号に乗り、中日間で往来し、一衣帯水のロマンチックな旅を体験し、相互理解を深めました。 2010年、奈良東大寺の鑑真和上の木像は鑑真号に乗り、中国の上海と揚州へ里帰りしました。2019年には、日本画壇巨匠の東山魁夷様の障壁画も鑑真号に乗り、中国で展示会が開かれまして、重要文化財の海上輸送の新しい方式を開拓できました。中国駐大阪総領事館として忘れられないのは、2018年に台風21号が関西国際空港を直撃し、中国人帰国困難者が出た時、新鑑真号は緊急援助してくださり、多くが海上ルートより帰国できました。その時の感動的な光景は今でも頭の中に鮮明に残っています。

  今年は国交正常化50周年を迎え、内外様々な複雑な要因で、中日関係は困難に直面していますが、この状況だからこそ、民間と地方の役割を十分に発揮させ、両国の人的交流や経済貿易交流を促進することはとても大事であります。この背景で、三代目の鑑真号を建造することは非常に有難いことで、喜ばしいことであります。日本企業が建造した前二代とは異なり、三代目鑑真号は中国企業により建造することになり、時代の発展と変化を感じさせ、中日交流と協力の新しいモデルになります。

  中日経済交流の継続的な発展に伴い、両国間の海運にも新たな変化が生じています。特に日本の関西地方と中国の内陸都市との直通輸送が加速しており、中国を経由でユーラシア大陸を横断し、ヨーロッパに繋がる海陸複合輸送が開かれています。 2019年11月、中国湖北・日本関西の直通輸送プロジェクトがスタートし、「中欧班列」と繋がり、日本のお客様にヨーロッパに向けた貨物輸送の新たな選択肢を提供しました。今年6月、「東辰青島」号は大阪南港に就航し、青島と大阪の間の「ゴールデンルート」を開きました。これらの新しい航路の開設は、中日間の貿易貨物輸送のニーズに対応し、両国間の平等互恵の協力を達成するための有益な試みです。

  この度の「新鑑真」の建造をきっかけで、みんなで引き続き鑑真和上の精神を継承し、中日平和と友好の信念を強め、「中日共同声明」などの4つの政治文書の原則に基づき、両国の指導者間で達成された合意を実行し、新たな可能性を開拓し、中日経済、産業、文化の交流を引き続き深め、新時代の要求に合った中日関係の構築に積極的に貢献ていくことを期待しております。

  最後に、新鑑真号が無事に完成し、予定通りに就航することと、ご在席の友人様のご発展とご健勝をお祈り申し上げます!有難うございます!



 
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