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2023年日中新春互礼会における薛剣総領事の挨拶
2023-01-13 20:21

 新年明けましておめでとうございます。本日は日中新春互礼会の開催にあたり、私は中国駐大阪総領事館一同に代わって、衷心よりお慶びとお祝いを申し上げます。

 中日両国は互いに重要な隣国同士であり、両国関係の長期的、健全且つ安定的な発展は両国民に利益をもたらすだけでなく、アジアひいては世界の平和、安定及び繁栄にも大いに寄与するものであります。先般両国の指導者が三年ぶりの対面会談で合意したように、中日関係の重要性は変わっていませんし、変わることもありません。世界が百年に一度の大変局に直面し、不安定さと不透明さが増す中で、我々は両国関係の重要性を十分に認識し、歴史から与えられた使命を責任ある態度で果たし、新時代の要請に合致する中日関係を構築するため努力していかなければなりません。

 昨年中日国交正常化50周年に続き、今年我々はまた中日平和友好条約締結45周年という大きな節目を迎えることになります。条約は法律の形で中日共同声明の諸原則を確認し、中日関係の政治的指針と法的ルールを確立し、両国関係史における重要な一里塚となっています。これは政府だけでなく、国会も含めて日本国全体が中国との間で達成された重要な政治文書の一つであり、両国が国際社会に対して行われた厳粛な約束でもあります。言い換えれば、双方は和平友好を維持し、発展させる法的義務を負っているということであります。

 しかし残念なことに、最近日本側が安保戦略の調整を急いでいる中で、一部の勢力が中日平和友好条約を完全に忘れたかのように、中国を所謂「最大の戦略的挑戦」と位置づけ、世界中に公然と偏見と敵意に満ちた「中国脅威論」を煽り立て、他国を巻き込んで「中国包囲網」作りに奔走しています。これは条約の精神に著しく違反し、両国関係の政治的基礎に破壊的影響を与えかねないものと言わざるを得ません。天国にいる両国の先人たちはこれを見て強い失望感を覚えているに違いないでしょう。約100年前の1924年、孫文先生は隣の町神戸で有名な「大亜細亜主義」の演説を行い、その中に「今後日本が世界文化の前途に対し、西洋覇道の鷹犬となるか、或は東洋王道の干城となるか、それは日本国民の詳密な考慮と慎重な採択にかかるものであります。」とおっしゃいました。100年後の今日、この質問を改めて今の日本の皆様に問いかけたいと思います。今年平和友好条約締結45周年を契機に、日本側にはぜひ平和と友好の初心に立ち返り、信義をもって中国と接し、両国間の政治的約束を切実に守り、言行一致で「中日は互いにパートナーであり、脅威とはならない」という文書で確認された共通認識を実行するよう重ねて呼びかけ、また強く促したいと思います。

 今年はまた中国が二つ目の百年の奮闘目標を目指して新しい道のりを歩むスタートの年です。昨年開催された中国共産党第二十回全国代表大会が示したように、中国は今後も改革開放を続け、中国式現代化を全面的に推進し、自身の発展をもって世界の平和と発展にプラスのエネルギーを注ぎ、人類運命共同体の構築のために努力を続けていきます。最近、中国側は新型コロナウイルスの変異株の新たな特性、感染防止・抑制の新たな情勢などを踏まえて、科学的研究・判断に基づき、コロナ対策を調整・最適化し、社会発展と経済の回復を加速化しています。中国のコロナ対策が新たな段階に入りました。それに伴い、中国は新たな、大きな発展を遂げ続けていきます。我々は日本側には新時代の中国を前向きに捉え、中国がもたらすより大きな新しいチャンスを逃すことなくタイムリーに掴み、両国の持続的な共同発展・繁栄を推し進めるよう期待し、歓迎します。

 大阪府日中友好協会と日中経済貿易センターは設立以来、中日両国民の相互理解と友情の促進に取り組み、友好交流活動や実務協力などを以って中日関係の発展に大きな役割を果たされてきました。この機会を借りて、皆さん方のご貢献に敬意を申し上げ、今後とも引き続き民間友好の素晴らしい伝統を継承・発揚し、より使命感と危機感を強め、一層民間交流を盛り上げて、新時代の要請にふさわしい中日関係の構築のために新たなご貢献を賜りますことを期待しています。 

 結びに、大阪府日中友好協会と日中貿易センターのますますのご発展と、ご臨席の皆様のご健勝とご多幸をお祈りして、私の挨拶と致します。


 
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