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「私の好きな中国映画」作文コンクール記念賞佳作抜粋(一)
2022-09-26 17:06

私は学生時代に中国語を学び、卒業後は中国関係の旅行会社に勤めました。その間、平和学習のため中国東北地方を訪問し、戦争の悲惨さを理解したつもりでいました。しかし、今回この映画を見て、「戦争は終わっていない」と改めて感じました。実戦争は終わっても、そこに係わらされた人々の戦後はまだ終わっていません。・・・私の周りにも残留孤児関係の方々がいます。今まで苦労話を聞いたことはほとんどありません。みんなで集まると「秧歌」を歌い踊る、楽しい面がほとんどです。しかし、そのみなさんにも中国で、そして日本で辛い時期があったのだと思うと深い思いがあります。これからはそのことも忘れないように、中国のみなさんと交流していきたいと思います。「交流なくして友好なし、友好なくして平和なし。」をモットーに日中友好活動を続けていきます。

ーー大西史子 『「再会の奈良」感想文』


中国残留孤児として人生を歩んできた人達のために自分にできることは何かを学ぶことは、提示された大きな課題のように考えていた。しかし、大切なことは特別な行動を考え出そうとすることではなく、目の前にいる人とどんな関係を築きたいか、お互いにどうありたいかということだと思う。心を寄せ合うことこそが私達の人生を豊かにしてくれる。このことは、国籍には関係がないだろう。一人の人間としてどんな姿勢で生きていくのかを誰もが自分自身に問いかけるのだから…。その思いがあれば、日本と中国の友好関係においても、温もりに満ちた心の交流がさらに多く生まれてくるように思う。もちろん私もその中の一人でいたい。

ーー山本紀美子『「再会の奈良」から教えられたこと』


彼女にこの話をすると「中国では家族が一番大切。日本人は家族に少し冷たいよ。」と返されてしまった。確かに私自身がまだ若いからなのか、気恥ずかしく家族に素直に向き合えてなかったのも事実である。この映画と彼女とのやり取りを通して自分の家族が何かあったときに一体何ができるだろうか、兄妹がいるから自分が出る幕ではないなどと逃げるのではなく、家族を思いやることは別に恥ずかしいことでもなく、むしろ誇らしいことだと自分の価値観を見直す機会を与えてくれた。

現在は大学院生で研究や就職活動があり、家族に連絡はするも実家にはなかなか帰れないでいる。何も順調になしとげられていないからなのか、まだ帰ってはいけないのではないかと体が重くなる。麗華さんも同じように日本の生活に焦燥感に迫られながら同じような心情で陳おばあさんに手紙に心配をかけさせない言葉を紡いでいたのかもしれない。しかし大切なことはどんな形であれ、恥ずかしがらず真摯に向き合う姿勢だ。もうすぐ母の日。高校生の時以来のプレゼントを送ってみるところから始めてみようと思う。

ーー河輪大地『陳おばあさんから学んだこと』


 
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