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中日国交正常化50周年記念「茶文化交流in和束町」イベントを開催
2022-05-28 21:50

「百草逢春未敢花、御花葆蕾拾瓊芽(百草は春にあえて花を咲かせず、御花はつぼみを保ち玉の芽を拾う)」。 5月のある日、薛剣総領事は領事館の一部の職員を引率して、閑静な京都府和束町に車で向かい、梶本徳彦大阪府日中友好協会会長、堀忠雄和束町長、松岡保和束町日中文化交流協会会長、石沢毅中国駐大阪観光代表処首席代表及び日本人の友人とともに、緑豊かな「茶源郷」でイベントを開始した。

和束町は京都府南部に位置し、抹茶原料の生産量が全国一位で、800年の茶園の歴史と壮麗な茶畑の景観が京都府の景観遺産に選ばれている。中日国交正常化50周年を記念して、中国駐大阪総領事館、大阪府日中友好協会、和束町日中文化交流会が共催、和束町、和束町商工会が後援する「茶文化交流in和束町」が予定通り開催された。

ホスト役として、堀忠雄町長は笑顔で参加者を和束荘別館に案内し、一同は畳の上に座り、主催者たちの挨拶が始まった。堀忠雄町長は次の通り述べた。和束町は山奥にあり、大自然によって選ばれた生粋の土地のようで、ここで人々は自然に対して心からの畏敬の念と謙虚さを持っており、緑の茶園は町民が住む故郷である。今年は日中国交正常化50周年で、両国の友人をこのように多く迎え入れることができ、とても嬉しく、感激している。日中両国は隣国であり、「茶」は両国の文化交流の代表であり、和束町が日中友好に微力を発揮し、貢献し、お手本になることができればと念願している。

薛剣総領事は次の通り述べた。和束町の友人たちの心こもった準備と手配に感謝し、こんなに多くの中日友好に熱心な友人がここに集まるのを目にしてとてもうれしく思っている。今年は中日国交正常化50周年という重要な歴史的節目にあたり、双方はともに過去50年間の両国関係の決して平坦ではなかった発展の成果を大事にし、両国の古い世代の優れた伝統及び経験と知恵を継承し、新しい時代の要求に合致した中日関係の新局面を創り出すために協力すべきである。中日関係が前進するためには、両国民の力と、ポジティブエネルギーを蓄える努力が必要である。お茶摘み、製茶、お茶の試飲を通して、みんなが「お茶を友とする」日常生活に親しみ、日本人の皆さんの心の中に入っていくことを期待していると述べた。

松岡保会長は、総領事館とのこれまでのご縁を一つ一つ振り返ったが、特に昨年8月に開催された「世界を巡る茶ット」のオンライン交流イベントに言及した。2021年8月19日、総領事館は河南省文化観光庁、大阪府日中友好協会、和束町日中文化交流会と共同で「世界を巡る茶ット」オンライン交流イベントを開催し、日本各地の「茶友」がオンラインで河南信陽毛尖、日本和束煎茶、ロシア特産茶、中国香港ミルクティーを試飲し、大阪府日中友好協会理事で茶芸専門家の白雪梅先生、和束町日中文化交流会副会長で茶園「上香園」の岡田文利園長が講演した。総領事館は、このイベントで初めて特別職員「パンパン」を出張で派遣したが、「パンパン」は、薛剣総領事の期待にこたえ、強い日差しの中、茶園でプロモーションビデオを撮影し、和束町の「茶茶ちゃん」と深い友情を築いた。


この日の朝はまだ雨が降っていたが、みんなが来てから、うららかな日和になった。参加者は室内でのコミュニケーションを終え、丘の中腹の茶畑まで歩いて行った。「パンパン」と「茶茶ちゃん」は1年ぶりに再会し、親密なふれあいを楽しみ、その場にいる参加者も歓声を上げずにはいられなかった。


「パンパン」と「茶茶ちゃん」の協力のもとで、双方の代表者は一緒に中日国交正常化50周年を記念する茶木を植え、薛剣総領事は植樹記念プレートを除幕した。和束町日中文化交流会の藤田敏幸理事長は、今日植えた茶の苗は、収穫まで約3、4年かかると紹介した。記念プレートの「人民の力で日中友好を築く」という文字に照らされた植えたばかりの10本の小さな苗木は、そよ風の中でしっかりと元気いっぱいだった。


「摘み取られた新芽は茶籠の中で、春風の中、行き来する」。茶木の苗を植えた後、一行は茶農家に変身し、竹の籠を持ち上げて、お茶を摘み始めた。茎をやさしくつまんで折るようにして摘んだら、最も柔らかい芽を得た。陸羽は『茶経』の中で、雨の中は摘まず、晴れても雲があれば摘まないと記述している。雨が上がったあと、太陽が和束町の空にかかっている。汗がシャツを濡らし、竹籠の中に小さな芽が積み重なっていく。お茶を摘むことは簡単な作業ではなく、器用さと細かさ、面倒がらない辛抱強さが必要で、長時間の作業みを必要とする。

茶摘み後、総領事一行は和束町の前出製茶工場を訪れ、生産技術を見学し、多種のお茶の風味を味わって、前出守代表取締役と親しい交流を行った。純粋な手作りを体験したばかりで、今度ここで体験したのは、機械による省力化の知恵である。薛剣総領事は、ほうじ茶の生産技術について前出代表に注意深く尋ね、また、新型コロナ終息後には中国を訪れるよう前出代表を招聘した。

茶工場を出て、みんなで集合写真を撮った。梶本徳彦会長は閉会の挨拶で、茶文化の深い体験は終わったが、日中の民間友好が長く続き、茶文化体験イベントが毎年春の恒例行事となり、広い茶園で定期的に友情を語れることを願っていると述べた。

私たちはいつも、「源遠流長(源が遠ければ流れも長くなる)」という言葉を用いて中日の文化的つながりを形容するが、実際には、中日友好はやすやすと成功することではなく、何年にもわたって世代から世代へと、見返りにこだわらずに苦労し、いつか見上げると、緑の木々が濃く枝が茂っているのが見える、というようなものだ。


茶茶ちゃんは、ここでパンパンが来年また来るのを待っているよと約束した。

その時茶木の苗はきっともっと丈夫に育っているよだろう。

 
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