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時代に逆行し、人心を得られぬ政治的茶番だ
2022-08-08 08:04

 先般、ペロシ米下院議長が、中国の強い反対を顧みず、横暴にも中国台湾地区を訪問した。これは米台間の公式・実質的関係を格上げようとする重大な政治事件であり、一つの中国の原則及び中米間の三つの共同コミュニケの規定に著しく違反し、中米関係の政治基盤に大きな衝撃を与え、中国の主権と領土の一体性を著しく侵害し、台湾海峡の平和・安定に深刻な破壊をもたらした。ペロシは私利私欲のために政治的賭けを行い、台湾を政治のカードとして利用する上、その大きな代償を台湾の同胞ひいてはアジアの人々に押し付けている。このような国際的道義や信義を顧みない誤った行為は恥ずるべきものであり、米国の一部の政治屋が中米関係の「トラブルメーカー」に転落し、米国が台湾海峡の平和と地域安定の「最大の破壊者」となっていることを改めて証明している。

台湾は古くより中国領土の不可分の一部であり、中華人民共和国政府は中国を代表する唯一の合法政府である。これは国際社会の普遍的な共通認識であり、国際関係の基本準則である。今、台湾海峡が新たな緊張状態と厳しい試練に直面した根本的原因は、台湾当局と米国が絶えず現状を変更させようとしていることにある。台湾当局は再三にわたり米国を頼って独立をたくらみ、九二共識(92年コンセンサス)を受け入れず、大いに「脱中国化」を行い、「漸進的な台湾独立」を推進している。一方の米国は、口では「一つの中国」政策を堅持すると言いながら、言行が一致せず、「一つの中国」原則を歪曲・空虚化・空洞化し続けている。今回のペロシ氏の台湾訪問への放任ひいては支持は、また一つの新たな悪例である。

米国が台湾当局と共謀し、悪意ある挑発をして、中国のレッドラインに近づいてきているため、中国側は断固として有力な措置を講じ、国家の主権と領土の一体性を守らざるを得ない。米台共謀の挑発が先にあり、中国の正当防衛はその後にある。中国の講じてきた全ての対抗措置は、完全に正当かつ必要なものである。これは、あらゆる独立主権国家に与えられた権利であり、中国の国家統一という大業において身勝手に振舞う反中・台独勢力への一撃そして厳しい警告でもある。

賭け事に永遠に勝者はなく、火遊びは必ず自らの身を滅ぼす。米国が意図的に台湾問題を利用し、中国の主権と領土の一体性を損ない、その根本的目的は、中国の発展を阻止し、中国の平和的台頭を崩壊させることであり、さらに言えば、アジアを分断対抗戦乱に追いやり、衰退しつつある自身の覇権を延命しようとすることである。台湾問題は民族の弱体化と混乱から生じたもので、民族の復興に伴って必ず解決するのである。平和を求め、安定をはかり、発展を促し、ウィンウィンを目指すことは、中国を含む地域諸国の普遍的願いであり、誰にも止められない時代の流れである。米国の卑劣なやり口はいずれ徒労に終わるだろう。

中日両国は互いに重要な隣国であり、互いの利益は深く融合し、緊密に依存し合っている。台湾問題は中国の核心的利益に関わるもので、中日関係の政治基礎にも関係している。中日国交正常化の際、日本政府は中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを明確に認め、台湾が中華人民共和国領土の不可分の一部であるという中国側の立場を十分に理解し尊重すると示している。日本が中日間の4つの政治文書の原則と台湾問題における厳粛な約束を厳守すること、そして、米国による「台湾を以て中国を制する」という戦略の悪意と深刻な危険性を見極め、中日関係の大局と日本自身の利益を最優先に、冷静に理性的かつ慎重に、台湾問題に善処し、いち早く道義・信義の側、歴史の正しい側に立ち、「台湾独立」勢力にいかなる誤った信号も与えないことを望む。

――中国駐大阪総領事 薛剣


 
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