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中日友好 敬隣永安――駐大阪総領事館第5回西日本地区日中友好交流大会を開催
2022-07-29 10:01

  2022年6月16日、大阪総領事館と大阪府日中友好協会が主催し、中日友好協会が共催した第5回西日本地域中日友好交流大会が大阪で行われた。本大会は「これからの50年、中日友好のさらなる発展を目指して」というテーマで、孔鉉佑駐日大使、前駐日大使・中日友好協会程永華常務副会長、前駐中国大使、日中友好協会丹羽宇一郎会長が招かれて基調講演を行い、中日両国の若者や学生がそれぞれ若者の力を発揮し中日友好に貢献する決意を表明した。大会は『第5回西日本地区中日友好交流大会宣言』を拍手で採決する形で採択した。西日本地区の友好団体、政治・経済・学術分野及び中国対外連絡部、中華全国青年連合会、中華全国婦女連合会、友好連絡会、社会科学院、宋慶齢基金会など、中国の主な対日交流窓口や部門、そして中国全国各地約40の地方自治体の外事弁公室及び友好協会の代表など、500名以上の参加者がリアルまたはリモートの方式で参加した。

  薛剣総領事は主催者側を代表してスピーチを行い、長期にわたって中日友好の事業を支援し、両国の民間友好を促進し、中日関係の発展に貢献してきた各界の友好人士に対し、心からの感謝の意を表した。薛剣総領事は、各界の有識者のご尽力のおかげで、本大会は3年ぶりに再び開催されたが、これは中日国交正常化の初心を振り返る機会であり、中日関係の将来のより良い発展を議論する重要な機会でもあると述べた。中日関係の50年の過程の中で、多くの貴重な経験と啓示が私たちに残され、また、多くの教訓と覚醒が残された。新しい状況の下においては、民間レベルの中日友好の活動は、次の5つのポイントから着手すべきであると指摘した。まず、旗幟鮮明に政治を語り、積極的に意識的に政治的観点から問題を考え、情勢を把握し、仕事を進めるべきである。第二に、胸を張って堂々と友好を語り、自ら「愛口に出しにくい」という絡み合いから脱却し、積極的に立ち上がって、国民に真実を伝え、徐々に正道が邪道に勝つという有利な状況の形成を促進する。第三に、民間に入り草の根交流を展開し、さらに交流の重心を下げ、真に「民を以って官を促す」を実現し、両国の関係を温め、良い方向に推進する。第四に、歴史を現在に役立たせるという共通認識を集め、両国民の共感を深く掘り下げ、両国民の感情的な距離を縮める強力な人文的絆を形成させる。第五に、事実に基づいて真理を求め、相互理解を促進し、善意を伝え、誠意をもって接する。「中日友好、敬隣永安」、中日双方が習近平国家主席と岸田文雄首相が昨年の電話会談で合意した重要な政治的コンセンサスに従い、新時代の要求に合致した中日関係の構築を促進し、安定的かつ健全で強靭な中日関係を次の50年に引き継ぐよう共に努力することを心より期待している。(薛剣総領事挨拶全文

  大阪府日中友好協会の梶本徳彦会長はあいさつの中で、国交正常化を実現する過程で、日本側は「日本が過去に戦争で中国国民重大な損害を与えた責任を痛感し、深く反省する」と表し、二度と侵略戦争をしないことを約束した。両国の社会制度は異なるが、双方は、平和で友好的な関係を確立すべきであり、そしてそれは可能である。長期的かつ安定的で良好な善隣協力関係を発展させることは、アジアと世界の平和、安定及び繁栄に寄与でき、そのことは将来を見据えた日中関係の新たな出発点となることを示している。日中国交正常化以来、両国は様々な分野での交流と協力が質的飛躍を遂げた。現在の国際情勢は不安定で複雑であるが、日中両国は引っ越しできない隣人で、一衣帯水の隣国であり、1000年以上の交流の歴史を持っており、「小異を残して大同につく」の精神を堅持し、胸に大局を思い、ともに将来に向かって進まなければならない。特に、民間交流に携わる人々は、一時的な対立に左右されず、長期的視野を持ち、将来を見据え、相互理解と尊重を促進し、平和で友好的な次の50年を共に築いていくべきである。

  外務省関西担当大使の姫野勉氏、滋賀県三日月大造知事、大阪府吉村洋文知事(代読)が日本側の来賓としてスピーチをし、日中関係は極めて重要であり、現在の両国関係は困難や課題に直面しているが、双方はともに努力し、手を取り合って対話を強化し、相互信頼を高め、両国関係の改善と発展を協力して推進すべきであると述べた。

  孔鉉佑大使は、国交正常化50周年は中日関係の発展の歴史における重要な一里塚であり、未来へ発展する新たな歴史的出発点でもあると述べ、次のように語った。新しい情勢の下、中日友好の更なる発展には、双方が友好の信念を堅持し、中日友好の旗をしっかりと掲げていく必要がある。友好とポジティブエネルギーを積極的に発揚し、両国関係を壊そうとするあらゆる言動に反対し、中日関係の大局を一心に守る。友好の絆を強固にし、両国の地域、企業、国民をより密接に結びつけ、より多くのコミュニケーションチャネルを確立し、双方の共通の利益を拡大し続ける。友好の事業を発展させ、友好の伝統を発揚し、状況の変化に合わせて積極的に活動の方法を革新し、国民の心と心の相互理解を絶えず促進する。西日本地区の各界の友好人士には、本日の交流大会を契機に、幅広い合意と強い力を結集し、中日友好の事業を実りあるものにし、中日関係の改善と発展に新たな、より大きな貢献をされることを心より期待している。

  中日友好協会の程永華常務副会長は次のように述べた。中日国交正常化から半世紀が経ち、中日関係は「あなたの中には私がいて、私の中にはあなたがいる」という密接な関係を形成しており、利益の関わりが最も深く、協力の分野が最も広い二国間関係の一つとなっている。中日友好協会は、日本の各界とともに、常に中日友好の旗を高く掲げ、記念行事を綿密に計画・実施し、人的交流を広く行い、中日友好の物語を広く語り、「公約数」を大きくし、「同心円」をよく描き、ちょろちょろと流れる渓流を大波にし、水滴を集めてすさまじい勢いにし、新時代の民間友好の新たな集大成を共同でリードし、中日友好の理念を人々の心に深く浸透させ、中日友好の旗を世代から世代へと受け継いでいかせたいと考えている。

  日中友好協会の丹羽宇一郎会長は、国交正常化は日本と中国に50年の平和をもたらし、近隣諸国の間では極めてまれであり、ギネス記録に載せても良いほどである。日中平和の50年は、国民交流を強化し、相互理解を促進することが鍵となる。日中両国は友好都市を多数締結しているが、両国の国情は大きく異なるため、双方が互いの社会の各層に深く入り込み、相互理解を深める必要があると述べた。さらに、より多くの日本人に中国に足を踏み入れ、直接の経験と接触、対面の交流と対話を通じて、中国の急速な変化と中国各地の習慣や人情を感じ、中国に対する認識を深め、両国関係に影響を与える障害を最小限に抑えるよう呼びかけた。 

  西日本中国人留学生学友会江湘吉会長と、日中学生友好団体Freebird関西支部嶋田智沙恵副代表が、青年代表として登壇し、民間使者として積極的に役割を果たし、率先してより多くの両国の若者を巻き込み中日交流を促進し、交流の火種を広め、中日友好の高まりを目指していく決意を表明した。

  江西省人民対外友好協会の趙慧会長と京都府日中友好協会の田中彰寿会長が、それぞれ中日双方の代表として「第5回西日本地区中日友好交流宣言」を読み上げた。宣言は、双方がこの大会を契機に国交正常化の初心に立ち返り、今後はまず中日の平和と友好の信念を堅持し、第二に、地方友好都市の交流と協力を強化し、第三に、精神的価値の絆を固め、第四に、国民間の双方向の交流を促進することを強調した。参加者は拍手を送り、満場一致で採択した。

  総領事館の広報アドバイザーで、初めて中国で先行デビューを果たした日本人歌手の七穂(Na-Ho)さんが、大会終了前に2022年北京冬季オリンピック・パラリンピックのテーマ曲「共に未来へ」を、中国語と日本語で熱唱した。彼女は、これは希望に溢れる前向きな歌であり、今日の友好交流大会と次の50年の日中友好にとてもふさわしい。両国の人々が友人やパートナーとして、この歌のように手をつないで「ともに未来へ」向かうことを期待していると述べた。

  会場にはまた、中日国交正常化50周年を記念する写真展コーナーも設けられ、総領事館が用意した87枚の写真が展示され、参加者たちは中日関係の50年の歴史とともに、両国の友好事業に貢献し今は故人となった総領事管轄地域の友好人士の事績を振り返り、次々に感想を述べ合った。本日の大会がコロナ禍の難儀を克服して無事に行われたことは、特に現在の中日関係の複雑な状況を考えると、本当にすばらしいことであり、対外的にポジティブエネルギーをたくさん放つことができ、励みとなり、前進を促した。双方は、国交正常化の初心を心に留め、先人の遺志を継承・発揚し、友好の信念と自信を堅持し、新時代の要求に合致した中日関係の構築に積極的な努力をすべきである。

 
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